Imagination Colors

上田麗奈 1st LIVE Imagination Colors 映像商品化お願いします。上田麗奈 1st LIVE Imagination Colors 映像商品化お願いします。上田麗奈 1st LIVE Imagination Colors 映像商品化お願いします。上田麗奈 1st LIVE Imagination Colors 映像商品化お願いします。上田麗奈 1st LIVE Imagination Colors 映像商品化お願いします。上田麗奈 1st LIVE Imagination Colors 映像商品化お願いします。

どうも、しろです。
前回脱線して書けなかった怪文書を描いていこうと思います。

ついに、待ちに待った、待望の、上田麗奈 1st LIVE Imagination Colors に参加してきました。感想が長くなりそうなので必要に応じて飛ばしてください。
思いついたまま熱量のまま書いているので乱文がデフォです。

 蛇足のまえがき

『RefRain』を手に取ったあの日*1から、ずっと待ち続けていた単独ライブの日がついに。
『RefRain』がリリースされた 2016/12/21、『sleepland』 が 2018/2/7、『Empathy』が 2020/3/18、『リテラチュア』が 2020/10/21。『Empathy』からは少しペースが早いですが、それまでは実に上田さんらしいペースで活動をされていて、僕自身そういうペースは波長が合うので "Empathy" を感じながらまったり追いかけつつ、単独ライブが開催される日を気を長くして待っていたわけです。

2019/11/23 『LAWSON presents 夏川椎菜 1st Live Tour 2019 プロットポイント 大阪
』が終わり、東京へ帰る新幹線の中、アトリエReinaを聴いていました。3周年ということもあり、ちょっとだけ期待して聴いていたのですが、アルバム発表、ライブ開催、イベント開催と怒涛の情報でした。ライブ後の余韻も合わさって何も考えられん。

 何より、またアルバムが発売されるということで、『RefRain』が好き過ぎる僕は新アルバムにテンションが上がり、田中秀和さんと広川恵一さんも曲を作るという情報に頭を抱え、約束された勝利のアルバムを引っさげたライブはどうなってしまうのか、期待で胸がいっぱいになっていました。

しかし、そんなライブも 2020/5/29 に「延期もしくは中止」とお知らせが出てしまい、悲嘆に暮れていたことは記憶に新しいです。ずっと楽しみにしてきたライブが延期、最悪中止になるということで、中々気持ちの整理を付けられないでいました。
振り替え公演の情報が出たのは 2020/7/23 上田麗奈 生配信特番 『for Imagination Colors』でしたね。これまでに他のライブ含め参加予定のイベント19件が中止になっていてかなり精神的にきていたので、この発表は救いでした。

そんな思いの詰まったライブに 2021/3/14 にようやく参加できました。

本編

セトリ

f:id:shiro0303:20210323012046p:plain



はじめに

 夢のようなライブでしたね。本当に、今でも当日ライブ会場にいたのか、ライブが開催されていたのか、分からなくなるくらい儚くて幻想的で現実感のないライブでした。ずっと夢見心地。
そんな世界観に包まれながらも、上田さんの表現力にただただ圧倒される、そういったライブでした。

普段行く現場は TrySail とメンバーのソロライブが大半で、彼女たちのパフォーマンスに元気を貰って、全力の振りコピとコールで返す場で。ライブ終演後には体力を絞り出しきった状態になっていることがほとんどでした。
対して今回参加したこのライブはコロナ禍ということもあり、立ち禁声出し禁サイリウム禁で観劇側に許されているのは拍手くらいなものでした。そもそもが、曲調的に観客が動くようなライブではないというのは、事前に分かりきってはいました。が、声すらも出せないというのは辛いなぁ。

と、入場前には考えていました。

開演前

会場に入って目に映ったのは紗幕の裏に蓄音機と机と椅子。そして紗幕に投影された波模様のライティングとさざ波の SE。音に癒やされ、まだ読めていなかったパンフレットを読みながら気づきました。波模様、さざ波の音、デビューミニアルバムリード曲、アーティストデビューを発表した Letter of "R" の BGM・・・1曲目に相応しいのは『海の駅』しかないのでは?

セトリ予想とかは普段全くしないのですけど、『海の駅』が1曲目に来たら嬉しいなと内心わくわくしながら開演を待ちました。段々と激しくなる波音を聴きながら、波音も消すような心拍数を抑えきれなくなりながら。(ふりたん)

海の駅

 『海の駅』が1曲目でした。というかそもそも振り替え前のライブ日程が 2020/7/23(海の日)だったんですね。全然気づいてなかった。
Radio RefRain Letter of "R" ではこの曲は「声優としての歌を心がけた」、”RefRain” Letter form Reina Ueda では「もっとこの海で泳ぎつづけたいと挑む気持ちや、ありがとうの想いを込めました」と仰られていて、仕事への想いが籠もった曲なんですよね。やっぱり1曲目に相応しい。

波音が止まり、紗幕の奥に上田さんが現れて「ラララ...」と歌い始めました。曲と歌声も相まって海の中にいるみたい。紗幕のおかげでぼんやりと上田さんが見えるようになっていて、それがまた海の中っぽさが増していて、1人感心する僕。水の中って好きなんですよね。小中高と水泳やってきたので。プールの底に沈んで水面を見上げるのが好きでした。なんか落ち着くんですよね。そんな背景もあって『海の駅』はとても好きな曲なんです。

ワンコーラス終わると紗幕が上がり、舞台上のセットが露わになりました。
足元に焚かれるスモークと大樹と緑の丘のセット。最近は舞台照明にも興味を持ち始めていて、このセットたちがどう使われるのか気になりすぎて木になってました。

曲終わりでは「ここはきっと、美しい海」でサス残しの照明。(記憶が曖昧)
周りが真っ暗な深海に一筋の光が差して、進む道を示しているように見えました。

MC1

曲が終わり MC のお時間。白一色の衣装(ワンピース、ネイル、シューズ)。清い。柔らかい笑みで挨拶する上田さん。可愛いですね。
全身白一色の衣装を見てすぐに思い至ったのは、沼倉愛美3rdシングル『彩-color-』。真っ白な衣装に色とりどりの照明を当てる色鮮やかな MV。

 いや、これじゃん。『Imagination Colors』。このライブの照明めっちゃ重要なのではと予感させるものが、この時点で既にありました。

階段を登り椅子に座る上田さん。
「私は緊張しているけど、みんなはリラックスして楽しく聴いてね。寝ちゃってもいいよ(笑)」(要約)
似たやり取りがランティス祭りでもあったとか。

そして MC 最後は「チーム上田麗奈みんなで作る夢の世界、覗いていってください」と締めくくられ、本を取り出し開きました。

sleepland

この本、ランティス祭りの時のやつらしいですね。

 正直に白状してしまうと、この CD だけはちゃんと追えてないんですよね。タイアップのアニメも曲だけ聴いて満足しちゃっていました。フェスにもそんなに興味を持てずで、参加しなかったのはもったいなかったなぁ。

 理解が浅いのであまり書けることはないですが、sleepland の歌詞に出てくる「夢」は「Imagination」みがあるし、「色」はまんま「Colors」だし、そんな曲を、本を開いてページをめくりながら歌うのは、Imagination Colors の物語の始まりを表現しているようで良きですね。(語彙)
『sleepland』も1曲目の『海の駅』の作曲者である rionos さん作曲で、親和性が高い。
というか rionos さんで固めてきてる。

fairy taleの明けに

『fairy taleの明けに』はね!とても良かったよね!

まず、「沈んでゆくの」で立ち上がり何かを探すような身振り手振りでステージ上を動き回りながらの歌唱になりました。ミュージカルか演劇かのような感じで、先程までのマイクスタンドを使った歌唱からガラリと雰囲気が変わって。目線と歌、身振り手振り全てを使って圧倒的な表現力で歌い上げていました。思えばここで一気にこの物語の世界に惹き込まれたように感じます。

この曲は照明も良くて、小さい丸の集合みたいな照明が回りながらセットを照らしていたんですけど、大樹に当てても丘に当てても、葉がざわめいて動いてるように見えました。舞台上がセットじゃなくて本当に外の自然かと錯覚するようで、より一層惹き込まれました。

分からなかったのは「教えてくれる」と「耳を澄ませて」の後の間奏はカメラの焦点を意図して合わせてなかった気がするけど、どう解釈すればよかったんだろう。

誰もわたしを知らない世界へ

曲調も明るくなり目の前が拓けているような、希望に溢れた感じで明るい表情を見せる上田さんをずっと目で追ってました。

「手を振って もう戻らない」で手を振る上田さんが可愛かったですね。

舞台上の変化については、「すべてが変わるような」で丘のセットが真ん中から割れて緑が無くなった岩肌のようなセットになりました。

ここまでで rionos さん作曲の曲が終わり、照明も暗転して明確に一区切りが付けられました。暗転中は鳥のさえずりと水音が SE として流れていました。

花の雨

ここからはまたマイクスタンドに戻り、優しく歌い上げるパートとなりました。

花の雨自体、寿退社されたマネージャーさんと会えなくなってしまって、会いたくても会えない人に思いを届けるような曲に*2という背景があり、穏やかで優しい表情・声音の上田さんを見ることが出来ました。

優しい表情で体を揺らして歌う姿を見てご飯3杯はいける。
余談ですが、「春が特別好きなわけじゃないのに」でずっと目が合ってた、とメモに書き残してありました。そうらしいです。

たより

『たより』も『花の雨』と似た経緯、というか同じテーマで、2曲上がってきたものを選べなくて両方ともカップリング曲にした*3という経緯でした。

「まるい瞼の中」で親指と人差指で丸を作って眼の前に持ってくる振りが可愛かったですね。
2曲続けて優しさに包まれて溶けそう。

あと、大樹が夜桜みたいに見えて綺麗でした。

きみどり

優しい曲が続いて究極に癒やしパートでしたね。
『花の雨』も『たより』も振り替え前の日程だと『リテラチュア』の発売前なので、本来ここはどうなってたんだろうと思ったり。

見どころとしては「側で君がいつも 笑うたびに」の笑顔とか、「溢れる声が」の歌い方とか良すぎないですか。

 照明については大樹に緑の照明を当てて舞台全体がきみどり色になってたくらいしか見れてなかったかな。

 後、気になったこととして、「君がくれた 私の青」で胸の前に大事そうに手を持ってくる振りがあったんですけど、曲終わりにはその手が首元に近づいてる気がして。
この後のパートを示唆してる説無いですか(白目)

『きみどり』含め、ここまで3曲連続 Chima さん作曲の曲でした。
曲が終わって暗転して、また一区切り。SE はまた鳥のさえずりと水音でした。

Falling

『Falling』は CD 音源じゃなかったですね。
ティーカップ』の「とぅっとぅるー」とか『あまい夢』の「 I may be」 とかサンプリングボイスが入ってないVerでした。
アルバムだと前曲が『あまい夢』なので繋ぎとしての『Falling』は凄い良かったんですが、今回のセトリだと曲順が変わっているのでサンプリングボイスは抜いたのかなとかとか。でも、この後『ティーカップ』だしそっちは何で入れてないのって言われたらわかんね。
それはそうと、音源買わせてください。

大樹を下から照らしていた緑の照明が無くなって、少し不穏な雰囲気が流れ始めました。

ティーカップ

マイク手持ちでの演劇パートです。思えば『fairy taleの明けに』もマイク手持ちで表現力マシマシだったんだから、警戒しておくべきだったんですよね。『Falling』から『ティーカップ』がきて、マイク手持ちになった意味を。

舞台袖からくるくる回りながらの登場シーン。可愛いなと脳死で思っていたんですが、
よく考えたら『きみどり』から『Falling』してきてぐるぐる回りながら『ティーカップ』に落ちてきて、悩みから抜け出せない状態なんですよね。イメージは『不思議の国のアリス』なんだとか。*4

曲の始まりでは手元が見えるくらい照明が明るくなっていて、曲が進むにつれて暗くなっていきました。また、赤の照明が増えてきて、大樹が赤茶色に照らされて、間奏では青と赤の照明が不規則に明滅して。

そんな1サビ終わりの間奏でスッと表情が変わりました。
辺りを不思議そうな顔で見渡して、「おいかけてみたいだけどわからないの」では虚ろな目で表情が抜け落ちてて、歌い方も。
2サビでは「ゆらゆら私の手のなか Ah」がエグすぎて。
最後の「ティーカップから」では虚空を見つめて座り込んでしまって、暗転。
鳥のさえずりは無くなり、水音だけが残りました。

aquarium

入りの「まるで無重力」から既に不安定な声の揺れがありました。
『海の駅』と同じで、水の中を泳いで次に行くというような歌詞は共通していますが、『aquarium』の水は重く、水面に向かって手をのばすような、対称的な曲になっています。

この曲に2回出てくるサビ終わりの「導かれてく Ah」は本当に苦しそうで悲痛な歌声に鳥肌が立って、水の中に引きずり込まれたような感覚で、呼吸の仕方が分からなくなるほどでした。
ちょうど「導かれてく Ah」の部分で両手を前に出す振りをするんですけど、この時真っ直ぐこっちを見て手を伸ばして来られたんですよね。この時マジで息できなかった。暗転。
ここで葉っぱが生い茂っていた大樹が枝だけになり、大樹を囲むように何本も蔦が上からぶら下がっているセットに変わりました。

旋律の糸

照明は白のみで、モノクロの世界になりました。
曲自体ピアノ伴奏と上田さんの歌のみで、かつスローテンポなため、とても静かな世界です。色も音も少ないことで、より一層上田さんの一挙手一投足に惹き込まれることになります。

  • 「世界を離れよう 此処じゃもう」の狂気を孕んだ瞳
  • 「そっと触って そっと抱きしめ そっと締め付け」で首に両手を持っていく振り
  •  「痛いよ 痛いよ」のか細い声
  •  「殺してく 並んだ糸を一つ 切り離そう 私と世界を」首を締めながら狂気的な笑み

が印象的で、4つ目は特に、口元を映すカメラがいて殺しに来てましたね。

毒の手

イントロのストリングスに合わせて赤と青の照明が明滅。鮮烈な眩しさが印象に残ってます。直前の『旋律の糸』がモノクロだったのも、この照明をより強く印象付けることに繋がっていました。

『RefRain』は上田さんが元々描いていた夢絵日記が元になっていて、その絵は CD の店舗特典にもなっていましたね。そんな『RefRain』の中でも『毒の手』は最も夢日記の要素が強い曲です。

  • ある日突然、自分の手から毒が溢れてきて、人に触るとその人を殺してしまう
  • 最終的にはタワービルのガラス張りの部屋にいて、ガラスに反射している自分を見ながら死んでいく
  • 何も救われなくて、ガラスの中の自分だけが泣いている

と Radio RefRain Letter of "R" で夢の内容を紹介されていました。
また、自分のダメダメなところを持った上で相手と接すること、そんな自分を認めること、でもそんなものを持っているから上手くいかないもどかしさ、そういう色んなぐちゃぐちゃとしたものを詰め込んだとも語られていました。

ここまで悪夢続きで、見ているだけのこっちも苦しくなるような曲の連続でしたが、どの曲も諦めきってはいなくて、前を向いている部分がどこかにあり、なんとか殺されずにすみましたね。そういう要素が無い曲だったら死んでました。多分。

 

※追記
今リスアニVol.27読んでるんですけど、これ恋愛の歌なんですね。
『海の駅』の流れで仕事上の人間関係の話だと思ってた。ラジオとか他の媒体では恋愛の歌って表現は一切無かったので見落としてましたね。。。
というか『RefRain』について書かれてる好きなブログ記事*5でもそう書いてありました。記憶喪失。

車庫の少女

△が組み合わさった模様が3拍子のリズムに合わせて回転して歯車が回るかような照明が印象的でした。

『ワタシ*ドリ』と対になっていてテーマが一緒なこの曲。
コンプレックスを覆い隠して表向きの顔を作って生活する自分を歌った『ワタシ*ドリ』とそんなコンプレックス自体を描いている『車庫の少女』。*6
表向きの顔の自分に憧れや嫉妬があって、「ここじゃないどこか」に行く曲。

この曲に関しては想像していたよりも明るい表情で歌われていて、少し意外でした。
いや、『RefRain』リリースから何年も経って、『Empathy』を出した今だからこその歌い方なのかも。

曲が終わって暗転。SE は水音か雨音だったと思います。

Another

メモが皆無で困りました。ここまでのパートで疲れ切って死んでいたんでしょうね。悪夢から覚めて寝ぼけてたのかも。

あ、舞台のセットに緑の丘が戻ってきたのはここだ。

いつか、また。

この曲はサス残しの照明を多用していた印象です。(覚えたての言葉を多用する子供。合ってるか分からんけど)
サビ頭に毎回この照明を持ってきて強く印象付けるような演出でした。

CD は違いますが『車庫の少女』の歌詞で「照らして」「扉」、『いつか、また。』にも「光」とか「扉」と共通点があって、どちらも殻に籠もってる状態から破る曲で、そういう意味でこの2曲が並んだのかなと想像しました。

「その光は容赦なく」で段々力強くなっていって、ラスサビでは照明がフルで明るくなって、完全に目が覚めるような演出とエモーショナルなロックの曲調が相まってエモ散らかしてしまいました。

アイオライト

アイオライトしか勝たん。

『車庫の少女』『いつか、また。』で閉じこもっていた状態から外に出て、「晴れ渡るこの空 雲ひとつなくって 慣れないこの目には まるでナイフのよう」繋ぎが綺麗過ぎる。アルバムってこの順番でしたっけ?と思わず考えてしまいました。

サビの「色づけ世界」では今までの寒色系な照明からは打って変わってカラフルなものに変わり、冷え切っていた体に熱が戻るようでした。

「ゆらゆら揺れて弾むミニスカート」(ロングワンピース)はとても可愛かったですね。
「色づけ世界 こぼれ出した光は 煌めきだした カラフルに」は大樹が虹色に照らされて幻想的で素敵でした。
耳をすませば ほら重なっていくクラップ」は上田さんが小さくクラップの振りをしていたのですが、カラフルな世界に飲まれててちょっとクラップできる状態じゃなかったです。

あまい夢

いや、あまい夢しか勝たん。小首かしげるの可愛すぎん?

ここでも手元が見えるくらい照明が明るくなりました。
めっちゃファンサタイムだったので明るくしてくれたんですかね。粋な計らいでした。
ちなみに「はにかむ君に見とれてる」の指差しは僕に向けてでした。絶対。

これまでのセトリの流れを思うと本当に 「I may be あまい夢をみてる 目にうつるもの全部 まぼろしみたいだ」という気持ちにさせられました。現地に行って上田さんのお姿を拝見してきたわけだけど、本当に実在してるのか確信を持てないので、もっと拝見する機会をいただきたいです。

ちなみにちなみにまだ MV を見てないよって方がもしいたら、見たほうが良いです。

 もうすぐ春ですし、あまい夢の撮影地も都内なので、休日に『Empathy』聴きながら散歩しに行くと最高の気分になれておすすめですよ。

ワタシ*ドリ

 『車庫の少女』でも書いたのですが、コンプレックスを覆い隠して表向きな自分を作って、素の自分が色んな表向きの自分を住処にして渡り歩いていく。そしてそれを自認している曲。
表向きの自分を作るっていうのは決してネガティブな意味ではなく、「あなた」に「私」を認めてもらいたい、喜んでもらえるような「私」を探している曲。

「クルクルって」の歌詞の通りにクルクル回る緑と白の照明が大樹を横切るAメロと、終始リズムを刻んでる音に合わせて明滅する照明で、田中秀和さんの良い意味で気持ち悪い曲の雰囲気が出ていたのかなと思いました。

 最後の「一緒に行ってみる?」は CD 音源と違う柔らかさを持っていてとても良かったです。

 

楽曲の分析と考察に関して田中秀和さんご本人も取り上げたブログがあるので、コードワーク的な話が気になる人は読んでみるといいかも。僕は音楽のこと何もわからないけれども。

MC2

「ありがとうございます」と一礼する上田さん。その瞬間会場全体が割れんばかりの拍手に包まれました。
sleepland から MC を挟まず17曲、他事なんて一切頭に過ぎらないくらい、チーム上田麗奈の作る世界に没入した70分でした。
 没入していたのは僕だけではなく、恐らく客席にいた人間全てがそうだったと思います。
「はじめに」でレギュレーションが厳しくて辛そうだと入場前に考えたと言いましたが、見くびりすぎていました。
ここまで一切、拍手を差し込む隙間なんて無くて、この MC に入るまでひと繋ぎの物語になっていて、この世界を壊さないようにと考えていた人が大半だったのではないでしょうか。
声出し禁どころか拍手すらも挟ませない、作り込まれた世界がそこにはありました。

 MC については

「『sleepland』から始まった夢の世界は、いかがでしたでしょうか? みなさんには、私の楽曲はそれぞれ何色に見えたんでしょうね。今回のタイトル『Imagination Colors』は、色を想像するという意味があります。みなさんが感じて、想像して、そしてそれぞれの世界を創造していただけるように、歌えたらいいなあと思っています」

 とお話されていました。楽曲の色を考えるって発想は今まで自分では持って無かったです。上田さんの楽曲については主に照明などで(制作側の)答えが示されてしまったので、今からだと先入観無しに自分が感じて想像をすることは難しいですが、今後、新曲がリリースされた際には自分なりの答えを考えてみたいと思います。

マニエールに夢を

この曲は、自分が変わろうと思えばどんな自分にでもなれるはずだけど、怖かったり恥ずかしかったりで、別の道に踏み出さない意気地なしな自分、ふわふわと地に足つかず歩いている自分、同じ道をぐるぐる周りくり返している自分をテーマにしているそうです。*7

思い当たる節がありすぎてグサグサ刺さりまくるんですよね。曲を聴いていると心地よくて多幸感に包まれるような感覚になれるんですけど、ふと歌詞に意識を向けるとまたダメージを受けて。そんなループをくり返してます。めっちゃ好きな曲。

デビューミニアルバムの1曲目ということで思い入れもその分強かったので、現地で生歌を聴くことができて本当に良かったです。

あなたの好きなメロディ

『RefRain』の中で最も上田さんの言葉が多く歌詞に盛り込まれている曲で、ぐるぐるした思い悩みもコンプレックスも全部抱えて抱きしめて歩いていくコンセプトの曲。*8

大樹はピンクに色付き、「ねぇ 夜はもう怖くないみたい」で桜吹雪が舞い、その中で歌う上田さんがとても綺麗でした。

この曲については、繰り返しをテーマにしている『RefRain』の仕組みの話も好きです。

  • アルバム最後の曲である『あなたの好きなメロディ』の最後のメロディ
  • 1曲目の『マニエールに夢を』の最初のメロディ

を同じにしていて、『あなたの好きなメロディ』を聴き終わったらまた自然と『マニエールに夢を』に戻ってくるっていう仕組みになっていると。

残りの曲数も少ない中 ED 感満載なこの曲が来てしまったので、終わって欲しくない思いでいっぱいでした。それこそ、また『マニエールに夢を』に「RefRain」して一生続いてほしいほど。

歌い終わると、机の上に開いたままにしていた本を手に取りそっと閉じて、物語は終わりを迎えました。暗転して鳥のさえずりが聞こえる中、手が壊れそうになるほど拍手をしました。これまで見てきたライブの中で1番だったと思う。

リテラチュア

アンコール1曲目です。肩周りに淡い色のレースが施されたライブTシャツに着替えた上田さんがステージに戻ってきました。

『リテラチュア』のインタビューでも言及されていますが、

「期待されていること 見向きさえされないこと どちらが良いの?」「主人公になれていますか?」がぶっ刺さるんですよね。ライブの流れ的にも夢が終わり、物語が終わり、現実と向き合う時間が来たこのタイミングでこの問いかけをしてくるという。
このご時世、色々と疲れが出てきていて、流れに身を任せて生きてしまいがちになっているのですが、「好きだから選ぶ 選びながら私になってゆく」の歌詞に身が引き締まる思いです。

Campanula

ピンクの照明が印象深かったです。
「花が咲いてるよ」でピンクの照明。「いつも笑っていて」で大樹が浮かび上がるような緑の照明。「ねぇ いつもどこを見ているの」では会場が淡いピンク色に包まれました。「ここにあなたがいる それだけでいい」でだんだんと光量が増していくのもとても綺麗でした。
『あなたの好きなメロディ』で舞わせて地面に落ちた桜の花びらもあり、『Empathy』のジャケットの再現のようで忘れられない光景でした。

この曲は上田さんの作詞で、カンパニュラの花言葉は「感謝」なんですよね。生歌で「いつも笑っていて いつでも幸せでいてね いつだって元気で 本当はずっと…」「ここにあなたがいるそれだけでいい 伝えたい ごめんねじゃないよ ありがとうって」なんて。こちらこそ、こんな素敵なライブを見せてくれてありがとうございます。

MC3

最後の MC です。
ここでは嬉しい発表がありました。夏にアルバムが出るそうです。
『リテラチュア』リリースからこんなにも早く次のアルバムが出るとは思っていなかったので、心のなかでは飛び回って喜んでいました。冬の『RefRain』、春の『Empathy』と来て、夏のアルバムはどんな曲が収録されるのか、今からとても楽しみです。
できればまた MONACA さんから楽曲提供があるといいなぁ。

他には「チーム上田麗奈って皆のことも言うんだからね。スタッフさんも含めて。皆も」と涙を誘う言葉があったり、「泣かないって決めたの私は」って言って泣いたり、「実は夏にね、アルバムを」と言うところを「ライブを」と言い間違えて笑ったり。この MC だけでも色んな感情を持ちました。

そして最後に、「これからもみんなと一緒に、隣で歩いていけるように、最後にこの曲を歌ってお別れしたいなと思います」

Walk on your side

『fairy taleの明けに』と同様、小さい丸の集合みたいな照明が回りながらセットを照らしていました。地面に落ちている花びらに当たって地面が煌めいてるみたいでとても綺麗だったことを覚えています。

「そんな小さい一歩も笑顔に変えよう」の笑顔とか反則ですよね。

間奏では、アイオライトでは客席側からクラップがなかったからか、頭上に手を上げて大きくクラップを促す振りをされていました。

最後に深くお辞儀をしてこのライブの幕は閉じました。

あとがき

繰り返しになりますが、世界観が作り込まれている上に上田さんの表現も合わさって物語への没入感が尋常ではなかったです。ライブ終了後は長編大作を徹夜で読んだような気分で、チーム上田麗奈の創る世界と上田さんの表現力にボコボコにされて全身複雑骨折していたので力が入らず立ち上がれませんでした。ライブ中はずっと泣いてたし、魅せられ続けたライブでずっと夢見心地でした。1st ライブなんですよ、これ。ラジオでも不安でやだやだと言っていた人のライブなのかと。

 もし、100%自信を持ってライブをされる日が来たら、塵も残さず消し飛ばされそうな気がして、そんな日が待ち遠しいですね。

ライブが終わって翌日になっても、熱は全く冷めず、繰り返しアーカイブ配信を見ては TL にアーカイブ配信を買って見ろと呟くだけの機械になっていました。

 配信映像についても、シネスコな画面サイズとかカメラワークとかこだわりが伺えました。現地の映像をただ流すのではなく、配信とはいえど、編集もなしにそれだけで映像作品として通用するような出来になっていました。
ライブBDが発売されるまで死ねない。

最後に、素敵なライブを創っていただいたチーム上田麗奈の皆さんへの最大限の感謝を。また、前日に突然声をかけてライブについて来てくれて、僕と同じくらい熱量を持って楽しんでくれたフォロワーにも感謝を。

 いつか、また。ライブに行ける日を楽しみにしています。